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令和元年6月19日  トルコが金利据え置き

おはようございます。トルコの中銀は、政策金利を据え置きました。

1. 5月CPI上昇率は+18.71%

トルコ統計局が6月3日に発表した5月消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比+18.71%となり、5月の同+19.5%から伸び率はやや減速(図表1参照)。伸び率は2か月連続で鈍化。伸び率は2月の+19.67%以来、4か月連続で+20%を下回っており、インフレが急加速する前の18年8月の+17.9%以来、10か月ぶりの低い伸び率となっています。

トルコのCPIは、18年8月に同+17.9%であったものの、同9月に+24.5%に伸び率が加速。同10月には同+25.24%と、ピークになりました。その後は減速傾向にあります。市場では、インフレ率は今後数か月減速するとみており、19年12月末のCPI見通しは平均で、+15.78%となっています。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、トルコ中央銀行は6月12日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を、予想通り24.0%に据え置くことに決定。据え置きは6会合連続。

 図表2 トルコの政策金利

中銀は、政策決定会合後に発表した声明文で、現状維持に決定したことについて「(弱い)内需動向や金融引き締め政策によりディスインフレ(物価上昇率鈍化)が続いている。企業の価格設定動向の見通しに対するリスクを抑制し、インフレ率鈍化を確実にするために、我々は金融引締め姿勢を維持することに決めた」としました。

3. 10-12月期成長率がマイナスに転落

他方、トルコ統計局が3月11日に発表した昨年10-12月期GDP(国内総生産)は、前年同期比▲3.0% (図表3参照)。昨年4-9月期の同+1.6%(速報ベース)からさらに低下。景気後退局面に入ったことが鮮明になりました。

 図表3 トルコ四期成長率(前年同期比)

昨年は通貨リラが大幅に下落し、インフレ率が大幅に高まりました。インフレ抑制のために、中銀は政策金利を昨年9月には24%まで大幅に引き上げました。それにより、市中銀行の貸出金利が大幅に上昇し、景気の後退につながりました。

リラの大幅下落により、一時はクーデター未遂の後遺症などで減少していた観光客が戻り、企業の輸出にもプラスになるなどの効果もあります。ただ、当面の景気見通しは厳しく、国際通貨基金(IMF)は、19年のトルコの成長率を前年比▲1.8%と予想。対米関係も良好ではなく、トルコの景気は、今後も低迷する可能性が高いと言えます。

令和元年6月18日  ロシア中銀が利下げ

おはようございます。ロシアの中銀が、▲0.25%ポイント利下げしました。

1. 10-12月期GDP成長率は+2.7%に加速

ロシア連邦統計局が5月17日発表した統計によると、1-3期国内総生産(GDP)は、前年同期比+0.5%(図表1参照、速報値)。18年10-12月期の同+2.7%から減速。投資、消費ともに低迷。19年通年でも+1%台に留まる見通し。

 図表1 ロシアの四半期GDP成長率

2. インフレ率が減速

国家統計局から6月6日発表された4月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は+5.1%と、伸び率は前月の+5.2%から減速(図表2参照)。市場予想の+5.1%と一致。

 図表2 ロシアの消費物価指数前年同月比上昇率

3. 政策金利を引き下げ

一方、ロシア中央銀行は6月14日に政策決定会合を開き、主要政策金利である1週間物レポ入札最低金利を▲0.25%ポイント引き下げ7.50%にすることを決定(図表3参照)。新金利は、17日から実施。

 図表3 ロシアの政策金利

中銀が金利を引き下げた背景には、1月に付加価値税(VAT)を引き上げたにもかかわらず、消費者物価指数の伸びが依然として緩やであり、景気減速のリスクが高まっていることがあります。

これについて、中銀は会合後に発表急いた声明文で「インフレの減速が続いている。短期的には、インフレ上振れリスクは3月時点に比べて低下した」としました。さらに、インフレ見通しについても、「今後はVAT増税による価格転嫁が十分に行きわたる」として、この日発表した中期経済予測で、19年末時点のインフレ見通しを従来予想の+4.7%〜5.2%から+4.2〜4.5%へと修正しました。

令和元年6月17日  タンカー攻撃巡り非難応酬続く

おはようございます。梅雨に入り、雨の多い季節となっていますね。

さて、13日に中東のホルムズ海峡近辺で起きたタンカーへの攻撃を巡って、イラン、米英などが非難の応酬を繰り広げています。

1. 米が「イランがミサイル発射」と主張

米軍当局者は14日に、13日に中東のホルムズ海峡近くで飛行していた米の無人偵察機に対して、イランが地対空ミサイルを発射したと述べました。ミサイルは命中せずに海中に落下したとし、米軍当局者は「情報収取活動の妨害が目的だ」としています。

一方、米トランプ大統領はイランが中東のホルムズ海峡を封鎖する可能性について「長続きしないだろう」との見解を示しました。また、原油価格の高騰につながりかねない挑発行為に対抗する考えを示唆しました。

2. 英もイランを非難

一方、英政府は14日に、ホルムズ海峡近辺で発生したタンカーへの攻撃について、「イラン革命防衛隊の一派が2隻を攻撃したことはほぼ間違いない」と発表。5月にアラブ首長国連邦沖でタンカー4隻が攻撃された件でも「イランに責任があると確信している」としました。

 写真1 攻撃を受けたとされるタンカーから立ち上る黒煙

3. 国連事務総長は調査の必要性を強調

一方、国連のグテレス事務総長は14日の記者会見で、タンカーに対する攻撃について「真実を追求し、実行犯を明らかにすることが重要だ」としました。事件の検証は、「独立した団体でなければ不可能だ」としました。

令和元年6月16日 中国5月鉱工業生産と小売売上高

おはようございます。中国5月の統計で、鉱工業生産の伸び率は予想を下回りました。

1. 鉱工業生産伸び率は予想下回る

中国の国家統計局が14日に発表した統計によると、年間売上高2000万元以上の企業の5月の鉱工業生産(付加価値ベース)は前年同期比+5.0%と、4月の+5.0%から減速。市場予想の+5.5%からも下振れ。

 図表1 中国の鉱工業生産(前年同月比)

2. 5月小売売上高は下想上回る

中国の国家統計局が同日に発表した統計によると、19年5月の小売売上高は前年同期比+8.6%でした。伸び率が4月の+7.2%から加速。市場予想の+8.1%から上振れ。

 図表2 中国の小売売上高(前年同月比)

3. 1-5月固定資産投資は伸びが減速

他方、国家統計強による同日発表の19年1-5月の固定資産投資は、前年同期比+5.6%。伸び率は市場予想の+6.1%から下振れ。1-4月期の+6.1%から減速。

 図表3 中国の固定資産投資(年初からの累計)

米中の貿易戦争の影響などにより、鉱工業生産はリーマンショック直後の09年以来、10年ぶりの低水準に低下。新規雇用も前年同鉄日▲2.8%と、4月の同▲4.3%に続いて前年割れ。固定資産投資の伸びも鈍化。

地方財政は深刻な債務問題に陥っています。但、中央政府はその問題には一時的に目をつぶり、インフラ投資などにより、景気を底座さえしていくと予想されます。地方政府には新たな投資を行う余裕がないため、習政権は、全額借入による高速鉄道、高速道路などの建設を容認すると見られます。

令和元年6月15日  露が「OPECプラス」参加へ

おはようございます。蒸し暑い日がつづいていますが、皆様お体にはお気を付けください。

さて、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国は、原油の協調減産を話し合う新たな枠組みを構築する意向であることがわかりました。

1. 「OPECプラス」創設へ

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の原油国は、原油の協調減産を話し合うために「OPECプラス」を、恒常的な協議の場とする意向であることを表明。ロシアのノワク・エネルギー相が明らかにしました。

ロシアなど非加盟国とOPECは、6月25、26日に予定していたOPECプラスの会合を、7月初めに延期して、長期的な協力関係を定める「憲章」仮調印する予定。

OPECとロシアなど非加盟国は17年1月に協調減産と開始。1バレル=50台前半であった原油価格は18年には一時70ドル台まで上昇。今後もOPEC諸国とロシアなどは強調することにより、減産を継続し、原油価格を維持する意向。

2. ホルムズ海峡近くでタンカー攻撃

一方、ホルムズ海峡近くのオマーン湾で13日に、タンカー2隻が攻撃を受けました。砲弾を受けた模様で、船体が大きく損傷。日本の国土交通省はこのうち1隻は日本の海運会社「国華産業」が運航するケミカルタンカーであるとしています。

 写真1 攻撃を受けたとされるタンカーから立ち上る黒煙

続いて、米国のポンペオ国務長官は13日に記者会見で、「イランに責任がある」と主張。収集した情報などを総合的に分析した結果であるとしています。イランは事件への関与を否定。

トランプ大統領が、イランとの核に関する合意を破棄してイランへの制裁と強めており、米国とイランは従来対立を深めています。今回の事件により、両国の緊張が一層高まると予想されます。

令和元年6月13日  インドのモディ首相が積極外交

おはようございます。蒸し暑い日がつづいていますが、皆様お体にはお気を付けください。 さて、インドのモディ所掌は、2期目を迎えて、説教外交を展開しています。 1. 消費者物価指数上昇率が減速 まず、インド統計局が5月13日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+2.92%(図表1参照)。前月の+1.86%からわずかに加速。市場予想の+2.97%から下振れ。

 図表1 インドの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 1-3月期成長率+5.8%に減速 続いて、インド統計局が6月1日に発表した1-3月期成長率は、前年同期比+5.8%(図表2参照)。10-12月期の+6.6%から減速。19年3月迄の年間GDP成長率は+6.8%に減速。市場予想の+6.9%からも下振れ。 個人消費の減速や世界経済の成長鈍化、米中貿易戦争の激化を背景として、インド経済は昨年以来、減速傾向を強めています。足下の成長率で競っている中国では、当局が経済を梃入れする動きを強めています。

 図表2 インドの四半期成長率(前年同期比)

3. 政策金利を引き下げ 他方、インド準備銀行(中央銀行、RBI)は6月6日開催の金融政策決定会合で、政策金利のルポレートを▲0.25%引き下げて5.75%にすることを決定(図表3参照)。即日実施、3会合連続の引き下げ。2010年8月以来、約9年ぶりの5%台となりました。

 図表3 インドの政策金利

インドでは上記の通り、1-3月期成長率が前年同期比+5.8%と、減速傾向を強めています。中銀が緩和姿勢をとることにより、個人消費や企業の設備投資を下支えするのが目的とみられます。金融政策を「中立」から「緩和」に変更しており、「利上げは選択肢にない」としました。

4. モディ首相が積極外交

他方、インドのモディ首相が、積極外交を展開。特にインド洋上でシーレーン(会場通路)の要衝となるモルジブなどインド洋諸国を訪問。中国が展開する「一帯一路」に対抗する姿勢を示唆しました。

モディ首相は、8日にモルジブの首都マレの国会で演説。インド洋の監視強化のためにインドが提供したレーダーの端末をソリ大統領と並んで捜査しました。

続いて、スリランカを訪問。最大都市コロンボで発生した、4月のテロ事件の現場となった教会を訪問して「テロへの共闘」を強調。「2国間の関係強化のために、あらゆる支援をしていく」と述べました。

令和元年6月12日 世界銀行が世界成長率見通し引き下げ

おはようございます。世界銀行が、世界経済の成長率見通しを引き下げました。

1. 世界経済の成長率見通しを▲0.3%ポイント引き下げ

世界銀行は4日に、19年の世界の経済成長率見通しを下方修正。今年1月時点で+2.9%としていましたが、▲0.3%ポイント引き下げて+2.6%としました。貿易が約10年前の金融危機以来の低い伸びにとどまり、さらに世界的に投資が縮小するとしています。20年には+2.7%に加速するとしています。

世銀のマルパス総裁は記者団との電話会見で、「企業景況感の低下や、世界貿易の一段の減速、申告国・途上国経済の投資低迷がみられる」とし、「勢いは引き続き脆弱だ」と示唆しました。

世銀はさらに、リスクは「確固として」下振れ傾向にあるとしました。米中の貿易摩擦の新たな高まりや新興国市場の金融混乱、欧州など先進国経済の予想以上の軟化を理由に挙げています。

2. 中国の株価の動き

中国の株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つである上海総合指数は、15年半ばから大幅下落。2017年以降は概ね横這い。18年に入り下落、19年にはやや持ち直しました。

 図表1 上海総合指数

19年に入ってからの反発は、米長期金利の低下などが原因。今後は、米中貿易摩擦の継続などにより、株価は下値を探ることも考えられます。

猶、図表1は3日までの値動きですが、10日の総指数終値は2852ポイントと、やや下落しています。米中貿易摩擦などが引き続き懸念されているとみられます。

令和元年6月11日  トルコ5月消費者物価指数伸び率鈍化

おはようございます。トルコの5月の消費者物価指数の伸び率は鈍化しました。

1. 5月CPI上昇率は+18.71%

トルコ統計局が6月3日に発表した5月消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比+18.71%となり、5月の同+19.5%から伸び率はやや減速(図表1参照)。伸び率は2か月連続で鈍化。伸び率は2月の+19.67%以来、4か月連続で+20%を下回っており、インフレが急加速する前の18年8月の+17.9%以来、10か月ぶりの低い伸び率となっています。

トルコのCPIは、18年8月に同+17.9%であったものの、同9月に+24.5%に伸び率が加速。同10月には同+25.24%と、ピークになりました。その後は減速傾向にあります。市場では、インフレ率は今後数か月減速するとみており、19年12月末のCPI見通しは平均で、+15.78%となっています。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、トルコ中央銀行は4月25日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を、予想通り24.0%に据え置くことに決定。インフレは改善傾向にあるものの、依然としてインフレ上振れリスクがあるとしました。

 図表2 トルコの政策金利

従来中銀は、インフレ抑制と急激なリラ下落を防ぐために、18年5月23日に緊急会合を開催し、4つの主要政策近隣うち、後期流動性ウィンドウ金利(後期流動性貸出金利)だけを13.50%から16.50%へと引き上げ、その5日後の28日には金融政策を簡素化するために、4つの政策金利のうち、1週間ものレポ金利を唯一の主要政策金利としました。

そのうえで、6月会合で17.75%としました。その後9月の会合で年初来▲40%の急落となったリラ下落を阻止するために、政策金利を一機に+24%引き上げました。金利据え置きは18年12月会合に続いて5会合連続。

   3. 10-12月期成長率がマイナスに転落

他方、トルコ統計局が3月11日に発表した昨年10-12月期GDP(国内総生産)は、前年同期比▲3.0% (図表3参照)。昨年4-9月期の同+1.6%(速報ベース)からさらに低下。景気後退局面に入ったことが鮮明になりました。

 図表3 トルコ四期成長率(前年同期比)

昨年は通貨リラが大幅に下落し、インフレ率が大幅に高まりました。インフレ抑制のために、中銀は政策金利を昨年9月には24%まで大幅に引き上げました。それにより、市中銀行の貸出金利が大幅に上昇し、景気の後退につながりました。

リラの大幅下落により、一時はクーデター未遂の後遺症などで減少していた観光客が戻り、企業の輸出にもプラスになるなどの効果もあります。ただ、当面の景気見通しは厳しく、国際通貨基金(IMF)は、19年のトルコの成長率を前年比▲1.8%と予想。対米関係も良好ではなく、トルコの景気は、今後も低迷する可能性が高いと言えます。

令和元年6月10日  マークイット発表中国5月PMI

おはようございます。財新/マークイット発表中国の5月製造業PMIは、前月から横這いでした。

1.  財新/マークイット発表5月製造業PMIは前月から横這い

財新/マークイットが3日に発表した5月の製造業購買担当者指数(PMI)は、50.2と、4月の50.2から横這い。市場予想の50.0を上回り、3か月連続で景気判断の分かれ目となる50を超えました。

 図表1 財新/マークイット中国製造業購買担当者指数(PMI)

2.  サービス業PMIは低下

一方、中国の国家統計局が6月5日発表した5月のサービス業購買担当者指数(PMI)は52.7と、前月から▲1.8ポイント低下。前月割れは2月以来、3か月ぶり。

一方、国家統計局が5月31日発表した5月の製造業購買担当者指数(PMI)は49.4と、前月の50.1から低下(図表1参照)。市場予想の49.9から下振れ。景気判断の境目と言われる50を割り込みました。国内の景気悪化と、米中貿易摩擦の激化が影響しました。

財新/マークイットが3日に発表した5月の製造業購買担当者指数(PMI)は、国家統計局の同PMIと異なり、主に中小企業を対象としています。そのため、財新のPMIが横這いになったと言っても、中国の景気が下げ止まったとは言えないと考えられます。

令和元年6月9日  米5月雇用者数+7.5万人

おはようございます。関東地方も梅雨入り間近の様ですが、皆様如何お過ごしでしょうか。さて、米国の5月の雇用統計で、雇用者数が+7.5万人の増加に留まりました。

1. 雇用者数が+7.5万人

米労働省は5月の雇用統計を7日に発表し、非農業部門の雇用者数増加は前月比+7.5万人(図表1参照)。雇用者数の増加は、前月の22.4万人から急減して、3か月ぶりの低水準。中国などとの貿易戦争により、雇用の先行きを不安視する声もあります。

5月の雇用者数増加は、寒波などの影響があった2月の5.6万人以来の低水準。市場予想の18万にからも大幅下振れ。直近3か月では+15.1万人であり、18年の月平均である+22万人から大幅に鈍化しています。

 図表1 NYダウと非農業部門雇用者数増加

2.  FRBは利下げも

米中の貿易戦争の激化、中国における景気指標の悪化により、米連邦準備委員会(FRB)のパウエル議長は、4日の後援会で、「景気拡大を持続させるために、適切な行動をとる」としました。

FRBは18-19日に公開市場委員会(FOMC)を開催予定。雇用統計の結果を受けて、金融緩和を打ち出す可能性があります。金融先物市場では、7月の会合迄に最低1回の利下げを8割の確実で織り込んでいます。

令和元年+6月8日  インド中銀が利下げ

おはようございます。暑い日がつづいていますが、皆様お体にはお気を付けください。 さて、インドでは中銀が、政策金利を引き下げました。 1. 消費者物価指数上昇率が減速 まず、インド統計局が5月13日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+2.92%(図表1参照)。前月の+1.86%からわずかに加速。市場予想の+2.97%から下振れ。

 図表1 インドの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 1-3月期成長率+5.8%に減速 続いて、インド統計局が6月1日に発表した1-3月期成長率は、前年同期比+5.8%(図表2参照)。10-12月期の+6.6%から減速。19年3月迄の年間GDP成長率は+6.8%に減速。市場予想の+6.9%からも下振れ。 個人消費の減速や世界経済の成長鈍化、米中貿易戦争の激化を背景として、インド経済は昨年以来、減速傾向を強めています。足下の成長率で競っている中国では、当局が経済を梃入れする動きを強めています。

 図表2 インドの四半期成長率(前年同期比)

3. 政策金利を引き下げ 他方、インド準備銀行(中央銀行、RBI)は6月6日開催の金融政策決定会合で、政策金利のルポレートを▲0.25%引き下げて5.75%にすることを決定(図表3参照)。即日実施、3会合連続の引き下げ。2010年8月以来、約9年ぶりの5%台となりました。

 図表3 インドの政策金利

インドでは上記の通り、1-3月期成長率が前年同期比+5.8%と、減速傾向を強めています。中銀が緩和姿勢をとることにより、個人消費や企業の設備投資を下支えするのが目的とみられます。金融政策を「中立」から「緩和」に変更しており、「利上げは選択肢にない」としました。

令和元年6月6日 南ア1-3月期GDP▲3.2%成長

おはようございます。南アフリカの1-3月期GDPは、▲3.2%と回復しました。

1. 4月CPI上昇率は+4.4%に減速

南アフリカ統計局は5月22日に、4月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+4.4%の上昇になったと発表(図表1参照)。前月の+4.5%から伸び率が減速し、市場予想の+4.5から下振れ。

 図表1 南アフリカのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を引き上げ

南アフリカ準備銀行(中央銀行)は3月28開催の金融政策決定会合で、政策金利であるレポレートを6.75%に据え置くことを決定(図表2参照)。

中銀はインフレ見通しに対するリスクについて、「概ね均衡している」と評価。前回1月の会合においては、インフレに対するリスクは緩やかに上向いていると示唆していました。同国では、過去2か月間でインフレ率が+4%近辺と、中銀が目標としている+3〜6%の範囲におさまっています。

 図表2 南アフリカの政策金利

3. 1-3月期成長率は▲3.2%に沈む

一方、南アフリカ政府統計局は6月4日に、1-3月期国内総生産(GDP)が前期比年率季節調整済みで▲3.2%になったと発表(図表3)。昨年10-12月期の+1.4%からさらに落ち込み、市場予想の▲1.6%からも大幅に下振れ。

 図表3 南アフリカ四半期成長率(前期比年率)

国営電力会社エスコムによる計画停電が、製造業の生産にとって打撃となりました。成長率がマイナスに転じたのは18年4-6月期以来で、3四半期ぶり。GDPの約14%を占める製造業が▲8.8%に落ち込んだほか、鉱業も▲10.8%の大幅低下。GDPは前年同期比では、横這いとなりました。

令和元年6月5日 メキシコが米と関税を協議

おはようございます。メキシコが米国と、関税について協議を行いました。

1. CPI上昇率は減速

メキシコ国立地理情報研究所は5月9日に、メキシコの4月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+4.41%になったと発表(図表1参照)。前月の同+4.0%から加速。市場予想の+4.4%とほぼ一致。

 図表1 メキシコのCPI前年比上昇率

2. 1-3月期は+1.2%に減速

メキシコ統計局は5月24日に、19年1-3月期国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+1.2なったと発表(確定値)。昨年10-12月期の+1.7%から減速(図表2参照)。農業などの第一次産業が+5.8%、金融・サービス業などの第3次産業が+1.9%となったものの、第2次産業が▲0.7%と、ブレーキ役となりました。第2次産業の中では、自動車を中心とする製造業が+1.6%になったものの、石油産業は▲10.2%と、引き続き落ち込んでいます。

 図表2 メキシコの四半期成長率(前年同期比)

季節調整済みの前期比では▲0.2%(確定値)。18年12月に発足したロペスオブラドール政権は、前政権が決定した石油鉱区入札を中止するなど、混乱を引き起こしています。

3. 政策金利を据え置き

一方、メキシコ中央銀行は、5月16日の政策決定で、政策金利である翌日物貸出金利を、+8.25%に据え置くことを決定(図表3参照)。据え置きは3会合連続。成長率は急激に鈍化しているものの、物価上昇率が再びメキシコ銀行の目標を超える水準となってきたため、据え置きを決定しました。

 図表3 メキシコの政策金利

19年1-3月期のGDP成長率は速報値で前期比▲0.2%となりました(確定値も同じ)。一方、燃料や食料品の値上がりにより、4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比+4.41%の上昇と、メキシコ銀行の目標である+3%台を上回っており、引き続き警戒が必要であるとしています。

令和元年6月4日 中国天安門事件から30年

おはようございます。中国の天安門事件発生から、30年が経過しました。

1. 天安門事件とは

中国共産党が学生らの民主化要求運動を武力弾圧した1989年6月の天安門時間は、同3日に発生。天安門で座り込みを続ける額生らの排除に、政府は中国軍の戒厳部隊を投入し、宅性など多数が死傷。

戦車などが天安門広場に続く道路で抵抗を続ける学生などを蹴散らし、発砲したとされます。英外務省では死者数を1000-3000人と推計。中国政府は同広場での発砲を否定して、学生らは平和裏に体協仕手としています。死者数の公式発表は、軍側を含めて319人となっています。

2. 中国の株価の動き

中国の株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つである上海総合指数は、15年半ばから大幅下落。2017年以降は概ね横這い。18年に入り下落、19年にはやや持ち直しました。

 図表1 上海総合指数

19年に入ってからの反発は、米長期金利の低下などが原因。今後は、米中貿易摩擦の継続などにより、株価は下値を探ることも考えられます。

令和元年6月3日 ブラジル1-3月期成長率▲0.2%

おはようございます。ブラジルの1-3月期成長率は、▲0.2%に落ち込みました。

1. 政策金利を据え置き

ブラジル中央銀行は5月8日の金融政策委員会で、政策金利を6.5%に据え置くことを、全員一致で決定(図表1参照)。据え置きは8会合連続で、市場の予想通り。

中銀は18年5月会合で、急速なレアル下落が輸入物価を押し上げ、インフレを加速させるリスクが高まったとして、利下げ継続から金利維持に展開。これまで中銀は、16年10月会合で4年2か月ぶりに利下げ(▲0.25%ポイント)に転換して、それ以降に、18年3月まで12会合連続で利下げを実施。16年10月以降の利下げ幅は計▲6.75%に達しており、金融政策は依然として、景気に対して緩和的な姿勢となっています。

 図表1 ブラジルの政策金利

現状維持を決定した理由について中銀は、前回会合時と同様に「我々は記帳インフレ率(コアインフレ率)が適切かつ望ましい水準で進んでいると判断している」と、インフレが抑制されていることを挙げました。

2. インフレ率は低水準

一方、ブラジル地理統計院は5月10日に、4月の拡大消費者物価指数(IPCA-15)を発表。4月のIPCAは前年同月比+4.94%と、前月の同+4.58%からやや加速(図表3参照)。

 図表2 ブラジルの消費者物価指数(IPCA)

3.  1-3月期GDPは▲0.2%に落ち込む

他方、ブラジル地理統計院は5月30日に、1-3月期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比▲0.2%であったと発表(図表3参照)。19年1月にボルソナロ氏が大統領に就任して以来初のGDP発表となりましたが、9四半期ぶりのマイナス成長となりました。

需要項目別では、内需、外需ともにマイナス成長。特に、内需は前期に続いて民間消費が減速して、総固定資本形成も減少となるなど、減速傾向が鮮明。

GDPの3分の2を占める民間消費な9四半期連続のプラス成長となって物の、前期比+0.3%と、前期の同+.05%から減速。インフレ率の上昇と、失業率の高止まりが重しとなっています。

 図表3 ブラジルの四半期成長率(前年同期比)

政府消費は、同+0.4%と前期の▲0.3%からプラスに転じました。

総固定資本同▲1.7%と、前期▲2.4%に続いて2四半期連続のマイナス成長率となりました。

令和元年6月2日  トルコ1-3月マイナス成長

おはようございます。トルコの1-3月期は、前期に続いてマイナス成長となりました。

1. 4月CPI上昇率は+19.5%

トルコ統計局が5月3日に発表した4月消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比+19.5%となり、4月の同+19.71%から伸び率はやや減速(図表1参照)。伸び率は+20%を下回ったものの、CPI上昇率は依然として高水準。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、トルコ中央銀行は4月25日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を、予想通り24.0%に据え置くことに決定。インフレは改善傾向にあるものの、依然としてインフレ上振れリスクがあるとしました。

 図表2 トルコの政策金利

従来中銀は、インフレ抑制と急激なリラ下落を防ぐために、18年5月23日に緊急会合を開催し、4つの主要政策近隣うち、後期流動性ウィンドウ金利(後期流動性貸出金利)だけを13.50%から16.50%へと引き上げ、その5日後の28日には金融政策を簡素化するために、4つの政策金利のうち、1週間ものレポ金利を唯一の主要政策金利としました。

そのうえで、6月会合で17.75%としました。その後9月の会合で年初来▲40%の急落となったリラ下落を阻止するために、政策金利を一機に+24%引き上げました。金利据え置きは18年12月会合に続いて5会合連続。

   3. 1-3月期成長率

他方、トルコ統計局が5月31日に発表した年1-3月期GDP(国内総生産)は、前年同期比▲2.6% (図表3参照)。昨年10-12月期の同▲3.02%に続いて、2四半期連続のマイナス成長。通貨安によりインフレで個人消費が停滞して、住宅投資なども落ち込みました。



 図表3 トルコ四期成長率(前年同期比)

先に行われた地方選挙では、イスタンブール市長選で、野党系候補が当選。これを政府が認めず、再選挙を要求する事態となりました。一連のエルドアン大統領の行動に対して、海外から批判が高まり、通貨リラが下落。今後も景気の低迷、通貨の下落、株価の下落となる可能性があります。

令和元年6月1日 中国5月PMI

おはようございます。東京ではかなりあつくなってきましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。

さて、5月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は予想を下回り、50を割り込みました。

1. 5月製造業PMIは予想下回る

中国の国家統計局が5月31日発表した5月の製造業購買担当者指数(PMI)は49.4と、前月の50.1から低下(図表1参照)。市場予想の49.9から下振れ。景気判断の境目と言われる50を割り込みました。国内の景気悪化と、米中貿易摩擦の激化が影響しました。

習近平政権は国内外で難題に直面しており、中国景気が後退する可能性が高まっています。米トランプ政権は中国に続いてメキシコに対しても関税を強化する方針を打ち出しました。中国が米国との関税交渉を早期に妥結できる可能性が低下しており、人民元の低下、中国の金融市場の安定への懸念も高まっています。

 図表1 中国の業購買担当者指数(PMI)

製造業PMIの項目別では、新規輸出受注指数が悪化し、輸出業者が対米関税の脅威の高まりと、世界需要の減速による影響を感じ取っていることを示唆。同PMIの低調さは、貿易対立の再燃により、今年前半の持ち直しが短期出あったことを占めて言います。中国当局はより大胆な緩和策を講じる必要に迫られていますが、人民元相場が制約要因となっています。

2. 非製造業PMIも低下

一方、中国の国家統計局が同日発表した5月の非製造業購買担当者指数(PMI)は54.3。6か月ぶりの高水準となった前月を同水準。